診療室から見えない所にこんな機械があります。
真空練和機(シンクウレンワキ)といいます。石膏の粉と水を練るための専用機器で、真空にしながら練るところに特徴があります。
付属のカップ(写真右)に石膏の粉と水を入れ、機械本体に取り付ける(写真左)と、カップの中で羽がクルクル回り、見る見るうちに粉と水を混ぜ合わせてくれます。手作業で混ぜ合わせると、生クリームのように空気が入ってしまいます。しかしこの機械は、カップの中の空気を吸引しながら混ぜ合わせるため、中は真空に近くなり、練りあがった石膏ペーストには気泡が残留しません。
なぜ、そこまでこだわるかといいますと、模型をもとに義歯やかぶせ物をつくるので、テクニシャン(技工士)に精密な模型を渡すためです。
気泡が混入していない模型を手にしたテクニシャンに、「気合が入っているなぁ!」と当院の心意気を感じて、良い作品を創っていただきたいという思いもあります。
(きょうこ)