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コラム

ひつじが一匹 ひつじが二匹・・・

 夜は、どのような姿勢でおやすみですか。うかがってみると、人それぞれ。“必ず右を下にしていまずとか、“うつぶせで枕を抱えると落ち着くのです”とか、ほとんどの方が、お気に入りのスタイルを持っているようです。

 

 上を向いて寝るようお勧めしても、苦しくて眠りにつけなかったり、腰が痛くなってしまったり…。睡眠の時のスタイルを変える事は、容易ではありません。

 

 それは、寝ている時の姿勢が、起きている時の姿勢と同じように、内臓や咬み合わせの影響を、強く受けているからです。そこで、私は、咬み合わせ治療がある程度進み、背骨のひずみが取れてきた頃を見計らって、上を向いておやすみになるようにと、お話しています。

 

 それは、横向きや、うつ伏せ寝では、下側になった方の頬を通じて、御自身の頭の重さが、歯列にのしかかり、歯並びを悪くしたり、歯を支えている骨を壊したりするからです。

 

 それから、案外見落とされがちなのが、枕です。皆さんから伺った傾向としては、枕が高すぎて、下顎が後ろに引けている場合が多いように思います。眠っている時、下顎が後ろの方にずれると、食いしばりやいびきの誘囚にもなりますので、お心あたりの方は、ちょっと、“バスタオル枕”を試してみてください。バスタオルの長い方を4つにたたみます。次には、それを端から巻き物のように丸めていきます。おやすみになる時に、その丸めた部分を首の後ろにあてがって、高さを調節します。まき残りは、頭の下に敷く格好になります。

 

 さて、準備が整ったら、いざ・‥。

 

 真上を向いて横たわり、お口は閉じて、鼻で呼吸する。お口の中では、上下の歯が、ほんの少し離れて、舌はうわあごにはりついている。こう並べ立てると、何だか仰々しくて、とても眠るどころではなさそうですが、実際は、この方がリラックスした状態なのです。

 

 咬み合わせの治療仁真上を向いて寝られるようなところまで来れば、しめたもの。“ひつじが1匹 ひつじが二匹……”なんて、数える必要も、もう、無くなっているはず。

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